シリコンバッグ豊胸とは?|バスト医療・形成外科医 大橋昌敬が教える豊胸手術の安心ガイド

シリコンバッグ豊胸

シリコンバッグ豊胸

シリコンバッグ豊胸のよくある質問に、美容外科医 大橋昌敬が回答します。

メリットとデメリットは?

メリットは、とにかく大きな胸が手に入ること。デメリットは、自然ではないことです。

大橋ドクターの解説

メリット:確実に大きなバストが手に入るのはシリコンバッグ豊胸だけ

挿入したバッグの大きさ分、確実にバストアップが叶うシリコンバッグ豊胸。100㏄のシリコンバッグで1カップUPが目安です。ヒアルロン酸豊胸や脂肪注入豊胸のように、「注入量に上限がある」「どのぐらい大きくなるか(定着量)が不明確」などということはありません。1カップUPはもちろんのこと、2カップUP、夢の3カップUPだって不可能ではありません。国内では、片胸800㏄のシリコンバッグを用意しているクリニックもあり、これを挿入するとAカップの方がIカップになる、つまり8カップUPも可能だというわけです。この点は、シリコンバッグ豊胸ならではの強みでしょう。

シリコンバッグ豊胸のメリット

デメリット1:バッグの挿入口に大きな傷跡が残る

シリコンバッグ豊胸のデメリット:傷跡バッグの挿入口に傷跡が残ります。脇の下を切開してバッグを挿入する「腋窩法 (えきかほう)」では脇に。乳房下を切開してバッグを挿入する「乳房下法(にゅうぼうかほう)」ではバスト(乳房下縁)に4〜5㎝の傷跡ができます。傷跡は、術後時間の経過とともに多少薄くなることはあっても、消えることはありません。
実は傷の残りやすさというのには人種差があって、最も残りにくいのが白人系で、逆に残りやすいのが黒人系。日本人のようなアジア系人種はその中間ぐらいです。海外で傷が目立ちやすい乳房下法が頻繁に行われる背景には、こうした違いがあります。

デメリット2:見ためがとても不自然な仕上がり

仕上がりが不自然になってしまう場合が多いです。特にもともとバストの脂肪が少ないケースでは、バッグを覆うものがないので、見ためも触感も「バッグそのもの」といった仕上がりに。「たしかに大きくはなったけど、こんなにも不自然な仕上がりになるなんて…」「これなら術前の小さい胸の方がよかった」と、人に見せられないような仕上がりに後悔される方も、実は少なくありません。

シリコンバッグ豊胸のデメリット:不自然な仕上がり

デメリット3:だいたい10年ごとの入れ替えが必要

バッグは必ず劣化するので、その効果は永続的ではありません。持って10年前後だとお考えください。その度に、除去(手術)が必要になります。バッグは、自然に吸収されるヒアルロン酸とは違い、自発的に取り出さなければ、ずっとそのままです。中には、いつまでも放っておく方がいらっしゃるのですが、これは大変危険なこと。私が見た中では、30年もの間、同じバッグを胸に入れられていた方がいらっしゃいました。バストは内出血を起こし、変色した状態で、石のように硬く、ここまでくると美容外科で対応することは不可能です。入院しての治療が必要になるため、総合病院(形成外科)をご紹介しました。年に数人、こうした方を見かけます。

シリコンバッグ豊胸のデメリット:入れ替えが必要なことが多い

デメリット4:バッグに対して必ず拒否反応が起こる

バストにバッグが挿入されると、体は、体内にあるはずがない異物に拒否反応を示します。「外から入ってきたものを自分たちと一緒くたにするまい」と、バッグをカルシウムの膜(被膜)で覆ってしまうのです。この膜が、時間とともに硬くなり、中には卵の殻のような状態になってしまうケースも。こうしたケースでは、当然、胸も硬くなってしいます。

シリコンバッグ豊胸のデメリット:拒否反応

デメリット5:取り出しても元の胸には戻らない

シリコンバッグ豊胸のデメリット:胸の変形第五に、バスト周辺が凹み、変形してしまいます。バッグは元々体内に存在するはずのない異物。スペースのないバスト内にこれを押し込むと、乳腺や大胸筋を圧迫し、長い年月のうちに周辺組織の形状自体を変えてしまいます。事実、バッグを除去した方のバストは凹んでいることが多く、こうなるとバッグを取り出すだけでは元の状態に戻りません。

デメリット6:マンモグラフィー(乳がん検診)が受けられない

シリコンバッグ豊胸のデメリット:マンモグラフィー検診が受けられないことが多い豊胸でバッグを入れていると、マンモグラフィー検診を断られてしまう場合が多いです。理由は検診時にバッグが破損する恐れがあるから。会社の健康診断や、市の乳がん検診などでは、決まった時間で数人の検診を終えなければならないため、事前にバッグの有無を聞かれ、断られるようです。 ただ、バッグが入っていてもマンモグラフィーでの乳がん検診を受け付けているクリニックはあります。シリコンバッグ豊胸を受ける前に、乳がん検診が受けられる施設を確認しておくと良いでしょう。

どんなリスクがある?

胸の変形、変色、感触の硬化などの恐れがあります。場合によっては感覚異常を起こすこともあるでしょう※1

大橋ドクターの解説

リスク1:バストが変形する・硬くなる可能性がある

シリコンバッグを挿入すると、バスト内ではこれを取り囲むように炎症が起きます。通常であればこの炎症は、1〜2ヶ月程度で落ち着くのですが、時に、それ以上の期間に渡って炎症が続くケースも。こうなると、バストの色が変色したり、触感が硬くなったりすることがあります。
原因は出血過多。手術後に生じる内出血でバストが青紫色に変色したり、被膜(炎症が起きた結果できるカルシウムの硬い膜)が厚くなることでバストが硬くなったり(=拘縮)します。
因みに、バストが硬くなる「拘縮」は、シリコンバッグ豊胸をされた方が、最も多くお悩みになる後遺症です。

リスク2:バストの感覚異常を起こす可能性がある

バッグを入れた後で、胸(特に乳首まわり)の感覚がおかしい(感覚麻痺・感覚過敏)とお話される方がいらっしゃいます。ほとんどの場合、時間の経過とともに感覚が戻るのですが、中には長期間戻らないことも。
原因としては、バッグ挿入時に血管や神経が傷ついてしまうことや、術後に細菌感染してしまう(バスト内にばい菌が入ってしまう)ことなどが考えられます。内服薬で治療をするか、バッグを除去するかで、対応しなければなりません。
「感覚麻痺」は、胸が硬くなる「拘縮」に次いで、バッグを入れられた方がお悩みになる症状です。

リスク3:バストの痛みが慢性化する可能性がある

術後1週間は、ある程度の痛みを覚悟しておきたいシリコンバッグ豊胸ですが、1ヶ月経っても2ヶ月たってもピリピリとした痛みが続くケースがあります。これは、術後の感覚異常の一種で、ちょっとした刺激にも胸が痛みを感じやすくなっているのです。
また、それとは別に、長期に渡ってバッグを挿入していると胸に痛みを感じることがあります。これは拘縮などが進み、バスト内で強く炎症が起きている場合に感じるものです。
いずれにせよ、シリコンバッグ豊胸が原因で胸が痛む、という方は一定数いらっしゃり、「感覚麻痺」に次いで、悩まれている方の数が多いです。

リスク4:バストが変形する可能性がある

長い間、胸にバッグを入れていると、除去したときにバストが凹んだ状態になります。これは、バッグを入れることで乳腺や大胸筋が圧迫されてしまうためです。
したがって、一度シリコンバッグ豊胸をしてしまうと、バッグを除去しただけでは、元の胸に戻りませんので、繰り返しバッグの入れ替えか、何らかの方法(ヒアルロン酸や脂肪を注入してバストの凹み部分を補うなど)で形を整える必要があります。

シリコンバッグ豊胸で変形したバスト

リスク5:がん発症との関連性が指摘されている

2019年4月、フランスの保健当局は、豊胸手術に用いられるインプラントと希少がん(未分化大細胞型リンパ腫/ALCL)と関連性が認められたと発表し、関連が懸念される一部の豊胸バッグを使用禁止とする方針を示しました。使用禁止の方針が示されたのは、表面がザラザラした「テクスチャードタイプ」と呼ばれる種類で、日本でも広く使われています。

ALCLの発症頻度は決して高くはありませんが、このような事実があると言うことはぜひ認識しておいてください。

<参考>主流の豊胸バッグに発がん性 仏当局、メーカーに禁止を通達

どんな種類がある?

新しいものとしては「B-Lite(ビーライト)」や「Motiva(モティバ)」を用いるクリニックが多いようです。他にも、形や表面の質感、内容物の違いによってたくさんの種類が出回っています。

大橋ドクターの解説

バッグの種類

バッグの種類は、①内容物(シリコン、生理食塩水、CMCなど)、②形(アナトミカル型=しずく型、ラウンド型:丸いおわん型)、③表面の性状(テクスチャードタイプ=ザラザラした手触り、スムーズタイプ=ツルツルした手触り)によって分類することができます。

シリコンバッグの種類

最新のバッグ「B-Lite(ビーライト豊胸)」と「Motiva(モティバ豊胸)」

中でも、最新のものが「B-Lite(ビーライト豊胸)」と「Motiva(モティバ豊胸)」です。
B-Lite(ビーライト豊胸)は、「G & G BIOTECHNOLOGY社」によって製造されているバッグで、従来品に比べて軽いのが特徴。バッグ自体の重みによる下垂を防ぐことができます。さらに万一破損した際にも中身が漏れ出しにくくなっています。
Motiva(モティバ豊胸)は、「Establishment Labs社」によって開発されたバッグで、柔らかさ、耐久性が従来品を上回っていることに加え、サイズのバリエーションが豊富です。エルゴノミックス というタイプは、体の動きに合わせてバッグの形が変わるため、比較的自然な仕上がりになるでしょう。

新しいタイプのシリコンバッグ

一部のバッグがヨーロッパ圏で販売停止に

ヨーロッパ圏の安全基準を満たした製品に付与されるCEマーク。豊胸バッグの中にはこのCEマークがついていることでその安全性を示しているものがありました。

しかし2018年12月を持って、いくつかのバッグはCEマークの有効期限が切れていますので、注意しましょう。

①テクスチャードブレストインプラント ②ティッシュエキスパンダー

の2種類です。

すでにヨーロッパ圏ではこの販売が停止されています。

フランスの医薬品および健康製品の安全性のための政府機関(ANSM)は、AllerganのMicrocellおよびBiocell製品のためのCE(ConformitéEuropéenne)安全性承認を保留していると述べた。

出典元:「Breast implants linked to cancer withdrawn from sale in Europe」

日本では、ブレストインプラント関連未分化大細胞型リンパ腫(BIA-ALCL)の発症率がさほど高くないという理由で販売が続行されていますが、バッグ挿入時には十分リスク説明を行うことと、医療関係者に向けた注意喚起文書がアラガン社より通達されています。 

i.    2018年9月までにAllergan社の市販後情報として報告された症例すべてを含む。

ii.   インプラント表面加工の種類は診断時に使用されていたインプラントによって分類した。他の種類のインプラント表面加工製品の使用履歴がある例を含んでいる。

iii.  MICROCELLは、マクロテクスチャードには該当しません。

 

※以上は、Allergan社 MICROCELL に関する統計データ。アラガン・ジャパン株式会社調べ。

価格相場はどれくらい?

都内にある5つのクリニックの平均は約90万円です(※)。

大橋ドクターの解説

中には30万円代というお手頃価格も

都内にある5つのクリニックのシリコンバッグ豊胸の値段をまとめてみました。平均すると85万9000円(約90万円)となりました。とは言え、シリコンバッグは、内容物や形、表面の性状で種類が様々。その種類の数だけ値段の開きもあります。他のクリニックのサイトも確認してみると、ものによっては30万円前後で受けられる場合もあるようです。ただし、その価格に麻酔代などが含まれておらず、後からオプション料金が加算される場合もあるようなので、詳しくは各クリニックに問い合わせてみることを、おすすめします。

シリコンバッグ豊胸の価格表

※私が独自に調べたものです。ちなみにEクリニックはTHE CLINIC です(麻酔・術前後の処置費用代込み)。

「被膜(ひまく)」とは?

バッグを入れたとき、それを覆うようにできる膜のことです。これがバッグを締め付けて胸を硬くしてしまうことを「拘縮(こうしゅく)」、厚く硬くなることを「石灰化(せっかいか)」と呼びます。

大橋ドクターの解説

シリコンバッグ豊胸の被膜とは

大きなシリコンバッグを追加した時のバストシリコンバッグ豊胸をすると、体は拒否反応を示します。体内に存在するはずのない異物が、体と同化しないよう、膜で覆ってしまうのです。この膜のことを「被膜(別名:カプセル)」と呼びます。

シリコンバッグ豊胸の拘縮とは

ときに「拘縮」「カプセル拘縮」といった言葉を聞くことがあるかもしれませんが、これは「被膜(カプセル)」の体積が小さくなり、バッグが締め付けられる現象のこと。バッグが大きかったり硬かったりして、バストの中で強く締め付けられているときほど(反発する力が強いほど)、被膜は厚く、硬くなります。

シリコンバッグ豊胸の拘縮

シリコンバッグ豊胸の石灰化とは

これにカルシウムの結晶が沈着すると、被膜の厚さと硬さがさらに増し、バストが石のようになる「石灰化(せっかいか)」が起こります。カルシウムの結晶が沈着する理由は、被膜の周囲が常に炎症を起こしているからです。バッグが体に入っていること自体が、体には負荷になっていると言えます。

シリコンバッグ豊胸の石灰化

バッグには寿命がある?

人工物ですので寿命があります。だいたい10年前後で入れ替えが必要だと考えられています。

大橋ドクターの解説

豊胸インプラントの寿命は公的機関も確認済み

豊胸インプラント(シリコンバッグ)に関するFDAの調査結果米国食品医薬品局「FDA」(日本でいう厚生労働相にあたる機関)の発表によれば、「豊胸インプラントの寿命は平均10年。11年以内には、少なくとも片方が破損する」とのこと。実際に私も、豊胸手術から10年前後を経過した時点で何らかのトラブルが生じ、シリコンバッグを除去したという方を何人も目にしています。

バッグの破損の実態

こちらは、とある女性のバストから取り出したシリコンバッグ。なんと、17年もの間、胸の中に収まっていました。破れてから時間が経っていたのか、外殻はボロボロの状態。左バストからは、漏れたシリコンとリンパ液、血液が混じったものが大量に出てきました。

ボロボロになったシリコンバッグ

肝心のバストはというと、この状態。

シリコンバッグの破損で腫れたバスト

触感は硬く、腫れ上がり、変形していました。 今回のケースでは、入っていたバッグのサイズがそこまで大きくなかったこと、元々皮下脂肪と乳腺のボリュームがあり、バスト内の組織が充実していたことを踏まえて、まずはバッグの取り出しだけを行いました(術後、バストのボリュームや変形が気になる場合には脂肪を注入して整える予定です)。

柔らかい胸にできる?

最新のバッグなら、ある程度の柔らかさは叶えることができるでしょう。それでも気になる方には、ハイブリット豊胸という選択肢があります。

大橋ドクターの解説

比較的柔らかいバッグを挿入

比較的柔らかいシリコンバッグEstablishment Labs社によって開発されたバッグ「Motiva(モティバ豊胸)」は、柔らかさと耐久性に優ています。サイズのバリエーションも豊富で、体の動きに合わせて形が変わるため自然で、多くのクリニックで採用されています。

上から脂肪を被せる「ハイブリッド豊胸」で、バッグの硬さをカバー

シリコンバッグ豊胸と同時に、脂肪注入豊胸を行う方法を「ハイブリッド豊胸」と言います(ヒアルロン酸豊胸の後でヒアルロン酸が残ったまま脂肪を注入する場合もハイブリッド豊胸と呼ぶことがあります。要は、ある豊胸術とある豊胸術を組み合わせて行う方法のことですね)。
実際にハイブリッド豊胸をして柔らかいバストを手に入れられた方がいらっしゃるので、ご紹介しましょう。こちらの女性は元々、右胸の大胸筋下に295㏄のテキスチャードタイプの(表面がザラザラしている)バッグを、左胸の大胸筋下に300㏄のスムーズタイプの(表面がツルツルしている)バッグを入れられていました。「どうしても胸のボリュームは落としたくない」かつ「柔らかな胸が欲しい」とのことで、バッグを両胸とも160㏄の小さなものに入れ替えて、脂肪注入豊胸(コンデンスリッチ豊胸)を行いました。

シリコンバッグ豊胸で胸を柔らかくする方法(ハイブリッド豊胸)

ハイブリッド豊胸に関する文献ちなみに、ハイブリッド豊胸は医学論文の中でも、バストの仕上がりを整えるには良い方法だと紹介されています(PRS 2017年の論文)。 日本人の場合、もともとバストの脂肪量が少なく、上記論文と同等の大きさのバッグ(平均約250㏄)を注入すると、いくら脂肪でカバーしても”硬い””不自然”だと感じる方が多いので、100~160㏄の小さめのバッグ+自分の脂肪という選択を私は推奨しています。

どこまで大きいバッグを入れられる?

800ccのバッグを用意しているクリニックはあるようですが、本当に入れられるのかは不明です。

大橋ドクターの解説

私が見た最大のサイズは片胸400㏄

確かに、美容外科のサイトを見ていると、「片胸800㏄までバッグのご用意があります」と謳っているクリニックがありますね。バッグの用意はあるのだろうと思いますが、それを本当に入れられるのかは、正直疑問です。私は20年ほど美容外科医をしていますが、実際に手術(除去)した方の中で一番大きなバッグを入れられていたのは、片胸350ccという女性でした。また、手術はしていませんが、片胸400ccのバッグを入れている方を見たことはあります。いずれも不自然な仕上がりに見えました。

日本人男性はシリコンバッグが好きではないので、そもそも望む人が少ない

海外では、もしかしたら片胸800㏄の大きなバッグを入れることもあるのかもしれませんが、日本では、まずないのではないでしょうか。というのも、日本では、バストの大きさに加えて自然さも重視されています。日本の男性は大きな胸が好きな人がとても多いですが、だからといってバッグで無理やり膨らましたような胸は受け入れない傾向があるのです。したがって女性も、不自然な大きさを望む人は少ないように思いますね。

もし挿入したとして、激痛は必須なので覚悟が必要

大きなシリコンバッグを追加した時のバスト人体の構造上、元々バストにシリコンバッグを挿入するスペースは確保されていませんので、シリコンバッグ豊胸をする際には皮膚や筋肉などの乳腺組織に多くの負担がかかります。この負担は、バッグの大きさが大きければ大きいほど大きくなりますので、それに伴って痛みも相当のものになることが予想されます。

シリコンバッグ豊胸はバレやすい?

一概には言えませんが、基本的にそうだと思います。見ため・触感・傷跡でバレてしまうことが多いです。

大橋ドクターの解説

見ためでバレる

まずは、見ためが不自然な場合。美容外科医でなくてもシリコンバッグの存在に気がつくのではないでしょうか?シリコンバッグの形が浮き出ていて、生来のバストとは程遠い状態です。

シリコンバッグ豊胸のバレ(見ため)

触感でバレる

見ためではわかりづらくても、触ってわかってしまうケースがあります。この方は、直立している姿勢ではそこまで違和感がなく、横になっても大した違和感はありません。しかしどうでしょうか。触ると、ボコッとバッグの形が浮き出てしまい、ペコペコとした不自然な触感が伝わります。

シリコンバッグ豊胸のバレ(触感)

傷でバレる

こちらは、脇からバッグを挿入した女性。どうでしょう。傷がとても目立つと思いませんか。シリコンバッグ豊胸をされるときに脇の下からの挿入であれば傷跡が目立たないと思われる方は多いのですが、実際は万歳すると、至近距離からでなくてもわかってしまいます。

シリコンバッグ豊胸のバレ(傷跡)

見ため・触感・傷跡に悩む3人が選んだ”脂肪注入豊胸”

実はここでご紹介した3人、全員がシリコンバッグを除去されています。バレる・バレないは一瞬の出来事ですが、女性にとっては「バレるかも…」と考え続けることが、相当なストレスになってしまうようです。
ただ、一度シリコンバッグ豊胸をされていると、バッグを除去したときに、バストが凹んでしまうケースも多く、ショックを受けられる方も少なくありません。こちらの御三方はそうした喪失感から免れるために、脂肪注入豊胸で失ったボリュームを補いました。バッグとは打って変わって、こんなに自然な仕上がりです※2,3

シリコンバッグ豊胸を脂肪注入豊胸に置き換えた症例

LEDライトで豊胸バストが光る?

2018年の9月にテレビ番組で「豊胸した胸はLEDライトで光る」という内容が放送されました。このとき話題になっていたのが、シリコンバッグ豊胸です。 実際のところ、バストが光るかどうかは豊胸で用いた素材の透過性によって決まります。脂肪であればほとんど光りませんが、透明度の高いシリコンバッグや、ヒアルロン酸の場合は、光ってしまうことも考えられるでしょう(もちろん、シリコンバッグ豊胸やヒアルロン酸豊胸でも光にくいものもあります)。 もしシリコンバッグを挿入し続けることにストレスを感じた際には、ご相談ください。お力になります。

傷跡をつくらずにバッグを入れることは可能?

どうしても切開が必要になるのでそれは難しいのですが、傷跡を目立たせない方法があります。

大橋ドクターの解説

絶対に切開が必要なので傷跡はできる

私たちの体は、もともとシリコンバッグを入れるためにつくられていないので、体内に無理やりこれを入れるとなると、やはり切開が必要です。大体の方は100〜300㏄程度のバッグを挿入されますので、35mmくらいの大きさの傷跡ができます。

脇の下をシワに沿って切開すれば傷跡は目立たない

とは言っても、4㎝近い大きさの傷というのは、なかなか目立つものです。こちらは、脇の下からシリコンバッグを挿入されたある女性の傷跡。どうでしょうか。目立つと思いませんか。日本人は人種的に傷跡が目立ちやすい民族なのです(白人:目立ちにくい、黒人:目立ちやすい)。
実はこの傷、シワのないところにつくってしまったために、目立っています。脇の下は、元々シワがある部位ですから、シワに沿って切開すれば、もっと目立たないように仕上げることができたと思われます。
ただし、脇の下からの挿入は非常に感染に弱い方法。バッグを入れるとき、どうしても不潔になりやすいので、傷跡は目立ちますが、乳腺下からのバッグ挿入を行うクリニックも少なくありません。

シリコンバッグ豊胸の傷跡

失敗するとどうなる?

見ためと触感が不自然になり、ひどいときには痛みが出ることもあります。

大橋ドクターの解説

胸が硬くなる「カプセル(被膜)拘縮」

自己組織の膜(=被膜)がバッグを締め付けることで、胸が硬くなってしまう状態のことを「カプセル(被膜)拘縮」と言います。
シリコンバッグ豊胸を受けた方の、約10人に1人が悩む症状で(私の肌感だとシリコンバッグ豊胸後のお悩みナンバーワン)、時にはバストがテニスボールのように変形してしまうこともあります。カプセル(被膜)拘縮を起こしたバストは、触っても動かないほど硬く、痛みが出ることもあります。

シリコンバッグ豊胸の拘縮

胸が石のように硬くなる「石灰化」

シリコンバッグ豊胸をして10年も経つと、自己組織の膜(=被膜)の周りに体内のカルシウムが沈着します。この状態を「石灰化」と呼ぶのですが、石灰化が起きるとバストはより硬い状態に。「カプセル(被膜)拘縮したバストをテニスボールの硬さと例えるなら、「石灰化」したバストは石の硬さだと言えます。
こうなると除去するのも大変です。場合によっては脇の下からの除去が難しく、バストを切開することがあります。

シリコンバッグ豊胸の失敗(石灰化)

バストが炎症を起こして腫れる「破損」

バッグが破損して内容物が漏れ出すと、炎症を起こして胸が腫れることがあります。ただ大きく腫れるというよりは、左右バラバラに変形して、おかしな腫れ方をするのが特徴です。他にも、もしバストが腫れていなくても、バッグがペコペコと鳴る感じがある場合には破損の疑いがありますので、放置せず、重症化する前に豊胸手術を受けたクリニックに相談しましょう。

シリコンバッグ豊胸の失敗(破損)

胸の大きさ・形がバラバラの「左右差」

これは比較的、気がつきやすい失敗。もともと女性の胸は左右で大きさや形に多少の差があるものですが、バッグを入れることでこの差が目立つようになってしまうのです。術後からすでに大きさ形にバラつきが出る他に、「カプセル(被膜)拘縮」や「破損」の影響でアンダーバストの位置などが変わり、左右差が生まれてしまう場合があります。

シリコンバッグ豊胸の失敗(左右差)

バッグが折れ曲がる「リップリング」

バッグがバスト内で折れ曲がってしまう状態のことを「リップリング」と言います。皮膚の表面が波打っていたり、一部がぽこっと突起していたり、見ために異常が現れるのでこれも自分で気がつきやす失敗でしょう。その他の症状として、バッグが折れ曲がったことでバストや皮膚の一部が圧迫されてしまうので、痛みを伴うことがあります。

シリコンバッグ豊胸の失敗(リップリング)

バストの下側に段差ができる「ダブルバブル」

胸の下側が段差になっている(二重あごのようになっている)。この状態のことを「ダブルバブル」と言います。
もともと胸の下側には乳腺や皮下脂肪をここまでの範囲に収めるという線「乳房下縁」が存在するのですが、ここを無理やり剥離すると、胸の下側の縁がもう一つできることに。それが段差となって現れるのです。
バッグ挿入時に医師が誤って乳房下縁を剥離してしまった場合や、規格外に大きなバッグを挿入した場合に起こり得ます。

シリコンバッグ豊胸の失敗(ダブルバブル)

チクチク・ズキズキと感じる「痛み」

見ための他に、自分で異常を感じとることができるシグナル「痛み」。シリコンバッグ豊胸の痛みは、チクチクと感じるものから、ズキズキと感じるものまで様々です。
目安ですがチクチクと感じる場合には感覚異常(感覚過敏)を起こしている可能性が高いです。少し様子をみて長く痛みが続くようであれば、クリニックを受診してください。ズキズキと感じる場合は炎症を起こしている可能性が高いです。できるだけ早く、クリニックを受診しましょう。

ひんやりと「冷たい」

「シリコンバッグ豊胸をしてから寒気がある」「胸が冷たい」ときどきこんなお話をされる方がいらっしゃいます。
バッグは人工物です。私たちの体のように血が通っていませんので、冷たく感じてしまうのでしょう。
中にはパートナーからバストの冷を指摘されたという方もいらっしゃいました。
これを改善するには、今のところ、除去するしか方法がありません。

挿入位置による仕上がりの違いは?

挿入位置によって、仕上りの見ためと触感・術後のダウンタイムに違いが出ます。

大橋ドクターの解説

乳腺下にバッグを入れる【痛くない】「乳腺下法」

皮膚に近い層にバッグを挿入する方法です。元々バストの組織が薄い方(皮下脂肪や乳腺が少ない方)の場合バッグの形が分かりやすく、いかにも「バッグを入れました」というような不自然な仕上がりになってしまうのですが、他の方法に比べダウンタイムの痛みが軽いのが良い点です。

大胸筋下にバッグを入れる【痩せ型でもOK】「大胸筋下法」

皮膚に遠い層にバッグを挿入する方法です。ダウンタイムの痛みが最も強く現れるのですが、元々バストの組織が薄い方(皮下脂肪や乳腺が少ない方)でも、比較的、自然に仕上がります。

大胸筋膜下にバッグを入れる【比較的自然で痛みが少ない】「大胸筋膜下法」

乳腺下法と大胸筋下法の間をとる方法です(皮膚からの距離が近くも遠くもない)。元々バストの組織が薄い方(皮下脂肪や乳腺が少ない方)の場合、ややバッグの縁が目立ちやすいのですが、乳腺下法ほど目立ちません。ダウンタイムの痛みが少なく、柔らかいバストに仕上がります。

大胸筋下に半分だけ入れる【下垂を防いで自然な仕上がり】「デュアルプレーン法」

バッグの上半分だけを、大胸筋下に入れる方法です。挿入はアンダーバストからのみとなりますが、バッグが筋肉の収縮によって固定されるため下垂を防ぐことができ、見ためが自然に仕上がります。

シリコンバッグ豊胸の挿入位置

術後はマッサージした方が良い?

スムースタイプ(表面がツルツルしたバッグ)はマッサージが必要ですが、テクスチャードタイプ(表面がザラザラしたバッグ)はマッサージが不要です。

大橋ドクターの解説

表面がツルツルしたスムースタイプの場合は、マッサージすれば柔らかさが維持できる

スムースタイプは、表面積が狭いので、バストが硬くなりやすいバッグ。しかし挿入後、マッサージを繰り返して、バッグが移動できるスペースを広めにつくれば、ある程度の自然さを保つことができます。一方で、術後のマッサージを怠ると大変です。バッグが移動できるスペースが狭くなり、バッグが固定されて硬くなってしまうのです(=拘縮を起こしてしまう)。

テクスチャードタイプのバッグはマッサージしてもしなくても変わらない

表面がザラザラしているテクスチャードタイプのバッグは、表面積が広いので、バストが硬くなりにくいのが特徴。スムースタイプのようにマッサージをしなくても、その柔らかさを保つことができます※4

シリコンバッグ豊胸後のマッサージについて

ただし、どちらも人工物なのでいずれは硬くなる可能性がある

とは言っても、やはりどちらも人工物。いずれは拘縮を起こし、硬くなってしまう場合がほとんどです。
こちらの女性は、230㏄のテクスチャードタイプのバッグを入れられていたのですが、目で見て分かるほど、バストが硬くなっていました。
バッグの種類にかかわらず、術後のケアをしていく中で、もし不自然な硬さを感じるようになったら、手術を受けた美容外科に問い合わせてみましょう。

胸を硬くしたテクスチャードタイプのバッグ

どんな人に適してる?

もともと脂肪の量が多い方(比較的バストの大きい方)に適しています。

大橋ドクターの解説

痩せている人がバッグを入れると不自然になる

よく「私は痩せ型なので、豊胸するにはシリコンバッグ豊胸がいいですよね?」と聞かれる方がいらっしゃるのですが、これは間違いです。たしかに、どんなに痩せていても、どんなに胸が小さくても、バッグを挿入すれば、その大きさ分、確実にバストアップできます。しかし、「痩せている」「胸が小さい」ということは「バスト内の組織が薄い」ということとイコールです。ここに大きなシリコンバッグを入れてしまうと、それをカバーしてくれる組織が少ない(薄い)ために、その形や触感がダイレクトに表面に伝わってしまうことになります。
こちらの女性がその例。痩せ型の方がシリコンバッグ豊胸をするとここまで不自然に仕上がってしまうのです。

痩せている方のシリコンバッグ豊胸

バストの脂肪が厚いと自然に仕上がる

逆に、もともとバストに皮下脂肪が多く蓄積されている方は、比較的自然な仕上がりになります。
こちらの女性は、元々の脂肪量が多い方でしたが、さらにシリコンバッグの上から脂肪を注入しました。するとここまで自然な仕上がりになります。

脂肪が厚い場合のシリコンバッグ豊胸

満足度は高い?

シリコンバッグ豊胸を受ける場合は、術後の満足だけでなく、後先のことも考えておくことが大切です。

大橋ドクターの解説

手術直後は大きくなったバストに納得

こちらは他院でシリコンバッグ豊胸を受けられたゲストです。ご覧の通り、バストの形はかなりキレイに仕上がっています。手術を受けられた当時は満足度も高かったそうです。

シリコンバッグ豊胸したバスト(成功例)

しかし、術後6年でバッグを除去

しかし、手術から6年経って、バッグを除去したいと当院にご相談にいらっしゃいました。診察してみると、見ためにはわからないのですが、触感がかなり硬く、少しでも触れられたらバレてしまうのでは?というほどでした。
シリコンバッグ豊胸の怖いところは、手術当時の満足度が一生は続かないという点です。どんなにバッグの品質が改善されようが、執刀医が腕利きであろうが、人工物であるがゆえのリスク(劣化)は避けられません。シリコンバッグ豊胸を受けられるのであれば、「今の満足度」にプラスして「将来の満足度」も踏まえて受けるかどうかを判断する必要があります。メンテナンスをしながら一生付き合っていくのだという覚悟が必要です。

シリコンバッグ豊胸の術後の経過

ちなみに、先ほどのゲストは、バッグを除去することを選択されました。バッグを取り出すと、胸のボリュームがなくなってしまいましたので、脂肪注入をしてこの凹み部分を補っています。 他にも、バッグを入れ替えるという方法で、長くシリコンバッグ豊胸と向き合われる方もいらっしゃいます。ただし、シリコンバッグの入れ替えは、お体に目立った傷跡が残り、大変な負担になりますので、基本的には脂肪注入豊胸への置き換えをおすすめします。

シリコンバッグ豊胸に成功した6年後にバッグを除去した例